MVR-Ex 送り軸の原点再設定手順

バッテリ交換で原点消失した場合や、衝突等により送り軸カップリングが滑って原点ズレを起こした場合は、原点を再度確立させる必要があります。

W軸に関しては、W軸・V軸2軸の調整が必要なため別途お問い合わせください。

XYZ軸の原点再設定方法

(1) 再設定したい軸(例えばZ軸)を原点位置からマイナス方向に200mm程度移動させます。

(2) “MDI”モードを選択します。機能キー“OFS/SET”を押し、“セッティング”を選択します。“パラメータ書き込み”を0⇒1に変更します。
SW0100 パラメータ書き込み可能です というメッセージが出ますので“RESET”ボタンで消します。

(3) 機能キーの“SYSTEM”を押し、“パラメータ”を選択します。
“1815”と入力して“No.サーチ”を実行します。

(4) パラメータ1815.4(4ビット目のAPZ)対象軸を1⇒0に変更します。これにより原点が消えたことになります。
電源を切るようメッセージが出ますので、“非常停止”、“電源OFF”、“メインブレーカ”の順に電源を切ります。

(5) 電源を入れます。原点未確立(もしくは原点復帰要求)というメッセージが出ます。

(6) “NCモード原点復帰”モードを選択し、手動送りダイヤルで対象軸を選択します。

(7) 手動送り+ボタンを押します。+に機械が動いて原点確立すると停止します。

原点消失状態のため、早送りオーバライドは25%以上を選択していても25%までしか上がりません。
また、原点に近い位置からは遅い速度に固定されて早送りオーバライドは効きません。もしも異常があれば非常停止で止めてください。

(8) 原点位置の確認を行います。

X軸は原点時にテーブル端面と主軸中心距離が100mm
Y軸はストローク中央(原点+ストローク/2)でテーブル中央キー溝中心と主軸中心が一致
Z軸はサドル下端とラム主軸端面の距離が150mm

であれば原点再確立ができています。
許容値は0.5mm以内ですが、ズレ量が大きい場合はお問い合わせください。

完了です。